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10.8 Mountain Lion や 10.7 Lion でインストール用USBメモリを作るには2つのやり方があります。必要なデータを全てコピーする4GB以上を必要とする方法と、リカバリHD(復旧 10.8)をコピーする、2GBほどで作成できる方法です。
この2通りのやり方と、Lion や Mountain Lion プリインストール機で、全てコピーして作成する場合に必要な手順をまとめてみました。
万が一に備えてインストールメディアを手元に置いておきたいという方の参考になればと思います。
USBインストーラーを作成する方法の目次
この記事では…
- 必要なデータを全てコピーしたものを「USBインストーラー」
- リカバリHDをコピーしたものを「リカバリUSB」
という名称で説明していきます。ややこしいので。
プリインストール機でUSBインストーラーを作成する下準備
USBインストーラーを作成するには、インストール.app の中にある「InstallESD.dmg」というインストールイメージが必要です。
プリインストール機などでインストール.appが入手できない場合は、リカバリHDの中にあるインストーラーを使うことで作成できます。
最初に、以下を実行して不過視ファイルの表示と、ディスクユーティリティのデバックモードを有効にしときます。
# 不過視ファイルの表示
$ defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles ON
$ killall Finder
# ディスクユーティリティのデバッグモードを有効にする
$ defaults write com.apple.DiskUtility DUDebugMenuEnabled -bool true
これらはOnyXでも設定できます。「各種設定」「Finder」「詳細設定」より「不過視ファイル/フォルダを表示」にチェック。
同じく「各種設定」「その他」「ディスクユーティリティ」より「デバッグメニューを表示」にチェックします。
設定したらディスクユーティリティを起動し、内蔵、外付け、どちらでも構わないので、20GBほどのボリュームを作成します。
ここに InstallESD.dmg がダウンロードされます。用が済んだら後で消します。
作成したら、メニューバーの「デバッグ」より「すべてのパーティションを表示」をクリックします。
すると、普段は非表示になっているボリュームが表示されるので、リカバリHDをマウントし…
開きます。
リカバリHDを開いたら、「com.apple.recovery.boot」フォルダの中にある不過視ファイル「BaseSystem.dmg」を開きます。
開くと、中にインストール.appがあるので起動します。
起動したら「すべてのディスクを表示…」を選びます。
先ほど作成した20GBのボリュームを選択します。
ここでApple IDとパスワードを求めてきたら、OSの購入に使用したIDを入れます。プリインストール機の場合は、たぶん購入した機種を登録するのに使用したApple IDになると思います。
次に、管理者パスワードを入れ…
ダウンロードを開始します。
ダウンロードが完了したら、再起動せずにこのままウィンドウを開いておきます。
インストーラーを放置した状態で最初に作成したボリュームを開くと、「OS X Install Data」というフォルダの中に「InstallESD.dmg」があるのでコピーします。
インストーラーを終了すると InstallESD.dmg がフォルダごと消されてしまいます。コピーが完了するまでインストーラーは開きっぱなしにしておいてください。
コピーが完了したらインストーラーを終了します。
用が済んだら設定を元に戻します。
# 不過視ファイル
$ defaults delete com.apple.finder AppleShowAllFiles
$ killall Finder
# ディスクユーティリティのデバッグモード
$ defaults delete com.apple.DiskUtility DUDebugMenuEnabled
最初に作成した20GBのボリュームも必要ないので、削除して下準備は終了です。
USBインストーラーを作成する方法
コピーするインストールイメージのサイズが、Lion、Mountain Lion 共に 4GBを超えているので、最低でも8GBのUSBメモリが必要になります。
最初に、InstallESD.dmg をダブルクリックしてマウントします。インストール.appがある場合は、右クリック 「パッケージの内容を表示」を選び…
「Contents」「SharedSupport」と進むとあります。
マウントしたらディスクユーティリティを起動し、USBメモリなどにインストーラーとして使うボリュームを作成します。パーティションマップ方式を「GUID パーティションテーブル」に。
フォーマットを「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」にし、サイズは5GBくらいで作成します。
USBメモリの準備が済んだら、マウントしておいた InstallESD.dmg を選び「復元」タブを選択します。
「復元先」に、先ほど作成した5GBのボリュームをドラッグし、右下の「復元」をクリックします。
最終確認のダイアログが表示されるので、問題なければ「消去」をクリックして作成します。
環境によって違うかもしれませんが、10〜20分くらいで作成されます。
私の環境ではエラーが出て使えませんが、これらの作業を簡単に行えるLion DiskMakerというアプリもあります。このアプリを使う際には、ダイアログに表示される文章をよく読んで実行してください。適当にクリックしてると、取り返しのつかないことになるかもしれません。
リカバリUSBを作成する方法
リカバリUSBを作成するには、前述の「BaseSystem.dmg」をUSBメモリなどにコピーします。Appleが配布してる「Lion 復元ディスクアシスタント」が用いてる方法なので、これを使えば簡単に作成できます。
アイコンと名称からLion専用と思われるかもしれませんが、Mountain Lion でも使えます。
最初にインストール先のボリュームを作成します。サイズは2GBもあれば十分です。
Lion 復元ディスクアシスタントを起動し、リカバリHDを作成するボリュームを選び、右下の「続ける」をクリックすると作成開始です。
作成は数分で完了します。
指定したボリュームにリカバリHDが作成されます。
リカバリUSBを使ってOSをインストールすると、途中でApple ID を求められます。複雑なパスワードを設定している場合は注意してください。
復元ディスクアシスタントで作成できない場合…
下準備で紹介した方法で「BaseSystem.dmg」をマウントし、ディスクユーティリティを使ってUSBメモリなどに手動でコピーしてください。
「復元ディスクアシスタント」は、これを自動でやってくれるだけなので結果は同じです。
さいごに
プリインストール機で使えるインターネット復元やリカバリUSBは、OSをインストールできる環境に制限(Wi-FiでWEPだと弾かれる等)がある上に、Appleからデータをダウンロードするので、回線の状況によってはかなり時間が掛かると思います。
頻繁に使うものではありませんが、作成するなら、オフラインでも使えるインストールUSBが個人的にはお勧めです。
参考リンク:
LionがプリインストールなMacでもリカバリ用のDVDを作りたい件 « taichino.com
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