
先日発売されたOS X 10.8 Mountain Lion、出たばかりなので仕方ありませんが、色んなトラブルが発生しているようです。このような状況をなるべく回避するインストール方がApple サポートコミュニティに投稿されてました。
今回の方法はいとう みきさんという、Macの修理に20年ほど携わっていた方が「比較的確実な方法」として提案されていたものです。トラブルの原因になりそうなものを徹底的に潰してから、正規の手順でインストールします。
OS X Mountain Lion をインストールする前に: Apple サポートコミュニティ
1 インストール前にやること
最初にハードウェアに異常がないかチェックするようです。異常があったらアップグレードしてる場合じゃないですからね。
1-1 Apple Hardware Test を実施
「Apple Hardware Test」(以下AHT)は、Mac本体のハードウェアに異常がないかをチェックする機能です。※1
やり方は以下になります。
- プリンタ、外付けHDDなどの外部デバイスを全て外す。
- Mac購入時に付属されていたインストールディスクをMacに入れる。※2
- ディスクを入れたら再起動する。
- 起動音が鳴ったら D を押しっぱなしにする。
- 言語選択画面で「日本語」を選択し、「→」を押す
- 画面の指示にしたがってテストを開始する。
AHTのやり方については、マックメムさんのこちらのページに画像付きで詳しく紹介されています。
※1:最初から 10.7 Lion を搭載していた機種の中には、AHTを必要としない機種もあります。
※2:Intel-based Macs:Apple Hardware Test の使い方より一部抜粋。
Mac OS X v10.5.4 以前がインストールされた Intel ベースの Apple コンピュータの場合、Apple Hardware Test はコンピュータに同梱されている、Mac OS X Install Disc 1 にあります。
Mac OS X v10.5.5 ~ 10.6.7 がインストールされた Intel ベースの Apple コンピュータの場合、Apple Hardware Test はコンピュータに同梱されている、Applications Install Disc 2 にあります。
OS X Lion がインストールされた Apple コンピュータの一部のモデルでは、Apple Hardware Test がハードドライブ上で見つからない場合に、インターネットベースのバージョンが代わりに起動します。
この機能を使うには、Ethernet または Wi-Fi を介したインターネット接続が必要です。
Lion が搭載されて出荷された一部のコンピュータでこの機能を使うには、ソフトウェアアップデートが必要な場合があります。詳しくは、こちらの記事を参照してください。
上記一部のモデルに該当するのは、以下になるようです。
- MacBook Pro (13-inch, Early 2011)
- MacBook Pro (15-inch, Early 2011)
- MacBook Pro (17-inch, Early 2011)
- iMac (21.5-inch, Mid 2011)
- iMac (27-inch, Mid 2011)
- MacBook (13-inch, Mid 2010)
- MacBook Pro (13-inch, Mid 2010)
- Mac mini (Mid 2010)
- MacBook Pro (15-inch および 17-inch, Mid 2010)
- iMac (21.5-inch および 27-inch, Mid 2010)
- MacBook Air (11-inch および 13-inch, Late 2010)
1-2 ディスクユーティリティによる検証
恐らくですが、確実性を増すために「ディスクを検証」でHDDを再度チェックするのだと思います。
下の2枚は内蔵HDDが壊れたときの結果です。極端な例ですが、このような結果になったらアウトです。
↑画像クリックで拡大します。
↑画像クリックで拡大します。
1-3 データのバックアップ
ハードに異常がなければ最新のバックアップをとっておきます。
2 SnowLeopard または Lion をインストール
10.8 Mountain Lion の前に 10.6 Snow Leopard、または 10.7 Lion をインストールするようです。
Lion から上書きインストールが主流となったため、旧OSを入れるのだと思います。
2-1 ディスクユーティリティによる初期化
リカバリーHDやインストールディスクでMacを起動し、インストーラーにあるディスクユーティリティで内蔵HDDのボリュームを消去します。
2-2 SnowLeopard または Lion のインストール
内蔵HDDを初期化したらOSをインストールします。
Lionをインストールする場合、事前にPRAM(NVRAM)をクリアした方がいいかもしれません。
Lionが出た当初、PRAMをクリアしないとインストールに失敗する不具合がありました。対策済みだと思いますが念のため。
2-3 必要ならばバージョンアップ
「ソフトウェアアップデート」を実施してOSのバージョンを上げます。「必要ならば」とのことですが、Snow Leopard を入れた場合はやらないとダメだと思います。
2-4 ディスクユーティリティによるアクセス権の検証と修復の実施
環境によるのかもしれませんが、OSをクリーンインストールした直後でもアクセス権が狂っていることがあるので…そのためかもしれません。
2-5 非純正のソフトウェアはインストールしない
「余計なものは一切入れるな」ということですね。
2-6 純正アプリも設定を行わない
「余計なことは一切するな」ということですね。
3 MountainLion のインストール
3-1 周辺機器をすべてケーブルごと接続解除する
インストールしたOSが正常であっても、周辺機器のドライバが未対応だったり、外付けHDD等に入っているファイルが原因で、不具合が発生することもあります。
私の環境では、Lionが出たばかりのとき、外付けHDDにあるファイルが原因でSpotlightが暴走してくれました。
Snow Leopardでは問題なかった(エラーは出てたけど)ので放置してたら、Lionではアウト…と。似たような症状が多かったみたいですけど。
あらかじめ外しておきましょう。
3-2 MountainLion のダウンロードとインストールを実施
ここまでやってから、10.8 Mountain Lion をインストールします。
3-3 純正アプリの設定
使用環境にあわせて各アプリを設定していきます。
3-4 動作確認済みの非純正アプリのインストール
これまで使ってた3rd Party製アプリで、10.8 Mountain Lion での動作確認がとれているアプリを入れていきます。
メーカーや開発者のサイトで確認するか、App Compatibility Tableというサイトで確認するといいと思います。
App Compatibility Tableさいごに
正直「ここまでやるの!?」と思いましたが、もしかしたら「トラブルシューティング用のクリーンインストール方」なのかもしれません。
今回の内容を整理すると以下のようになります。
1. | Apple Hardware Testとディスクユーティリティで検証し、ハードに異常がないかをチェック。 |
2. | 異常がなければバックアップをとる。 |
3. | インストールディスク、またはリカバリーHDで起動し、ディスクユーティリティで内蔵HDDを初期化。 |
4. | SnowLeopard または Lionをインストールし、必要ならばアップデートを実施。非純正ソフトウェア(アプリ)の導入や、純正アプリの設定変更はしない。 |
5. | ディスクユーティリティでアクセス権の検証と修復。 |
6. | 周辺機器をすべてケーブルごと接続解除。 |
7. | MountainLionのダウンロードとインストール。 |
8. | 純正アプリの設定と、動作確認済みの非純正アプリのインストール。 |
USBメモリでインストーラーを自作し、そこからクリーンインストールした方が簡単な気もしますが…
正規の方法ではないので、極力トラブルを避けたければ旧OSをクリーンインストールし、新OSへアップグレードした方が安全なのかもしれません。
Lionの時USBインストーラー売ってましたけど…。
今回参考にさせていただいた投稿の最後に「これでもだめなときにはだめなので、如何なる場合でも動作を保証するものではありません。」とあります。
これだけやってダメなら別の原因を探るか、情報が出揃うまで待つか。もしくはアップデートで修正されるのを祈るか。いずれにしろ、しばらく様子を見てから入れることをお勧めします。
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