
MacPortsと比べて依存関係でインストールされるソフトが少ないためか、パッケージ管理にHomebrewを使う人が増えているそうです。
MacPortsは、Macに最初から入っているソフトを無視してパッケージが依存するソフトを新規でインストールするという性質を持っていますが、Homebrewは極力Macに入っているものを使うように作られています。
このため、パッケージ導入時のシステムへの負担や、インストールにかかる時間が比較的少なくて済みます。
また、スーパーユーザー(sudo)でコマンドを実行する必要が無く、一般ユーザー権限で使うことが出来ます。
Homebrewのインストール
Homebrewを使うには、以下のシステム要件を満たしている必要があります。
- Intel CPU
- OS X 10.5 以上
- Xcode with X11
- Java Developer Update インストールに失敗する場合は必要。
上の要件を満たしているMacで以下を実行すればインストールされます。※
ruby -e "$(curl -fsSkL raw.github.com/mxcl/homebrew/go)"
※:のインストールに使うコマンド、何度か変更されてるので、下記リンク先のものを使ってください。
Homebrew — MacPorts driving you to drink? Try Homebrew!
コマンドを実行して、下のように「Installation successful!」と表示されればインストール成功です。

Homebrewのアンインストール
アンインストールする場合は下記を順に実行します。
$ cd `brew --prefix`
$ rm -rf Cellar
$ brew prune
$ rm `git ls-files`
$ rmdir Library/Homebrew Library/Aliases Library/Formula Library/Contributions
$ rm -rf .git
$ rm -rf ~/Library/Caches/Homebrew
Homebrewのコマンド
Homebrewではパッケージのことを「formula」、パッケージがインストールされる場所を「cellar」と言います。ちなみに日本語に訳すと以下のようになります。- Homebrew(ホームブリュー): 自家醸造酒、自家製ビール
- formula(フォーミュラ): 調理法、製法
- cellar(セラー):(食料、燃料、ワインの)地下貯蔵庫
パソコン用語では無いので理解しやすい気もしますが、個人的に「フォーミュラ」だと分かり辛いので、ここでは『パッケージ』を使って説明していきます。
基本的なコマンド
コマンド | 説明 |
---|---|
$ brew update | Homebrew本体をアップグレードします。 |
$ brew install パッケージ名 | 指定したパッケージが入っていなければインストールを。
最新版でないものに対してはアップグレードを実施します。 |
$ brew uninstall パッケージ名
$ brew remove パッケージ名 $ brew rm パッケージ名 |
指定したパッケージをアンインストールします。 |
$ brew outdated | 導入済みのパッケージで、最新版ではないものを表示します。 |
$ brew upgrade | 最新版ではないパッケージをまとめてアップグレードします。 |
$ brew search パッケージ名 $ brew -S パッケージ名 | インストール可能なパッケージを検索します。 |
$ brew options パッケージ名 | インストール時に指定できるオプションを表示します。 |
$ brew --help $ brew -h |
ヘルプを表示します。 |
$ brew cleanup | 古いバージョンのパッケージを削除します。 |
$ brew cleanup パッケージ名 | 指定したパッケージのみ古いバージョンを削除します。 |
$ brew -v | Homebrewのバージョンを表示します。 |
※注意※
「outdated」を実行すると、稀に削除済みのパッケージが表示されることがあります。もしそうなったら、/usr/local/Cellar
内に削除したパッケージが入っていたフォルダが残っているので、そのフォルダを捨ててください。
パッケージに関する情報を調べるコマンド
コマンド | 説明 |
---|---|
$ brew deps [--1] パッケージ名 | 指定したパッケージが依存しているパッケージを表示します。
--1 を付けると1階層の依存関係のみを表示します。 |
$ brew uses [--installed] パッケージ名 | 指定したパッケージに依存するパッケージを表示します。 --installed を付けるとインストール済みのパッケージのみを表示します。 |
$ brew list | インストール済みのパッケージを表示します。 |
$ brew list パッケージ名 | パッケージがインストールしたファイルの場所を表示します。 |
$ brew info | インストール済みパッケージのサマリーを表示します。 |
$ brew info パッケージ名 | 指定したパッケージに関する情報を表示します。 |
$ brew info --github パッケージ名 | パッケージに関する履歴をGithubで表示します。 |
$ brew home | HomebrewのWebサイトをブラウザで表示します。 |
$ brew home パッケージ名 | 指定したパッケージのWebサイトをブラウザで表示します。 |
$ brew create --macports パッケージ名 | 指定したパッケージに関する情報をMacPortsの検索ページで検索します。 |
$ brew create --fink パッケージ名 | 指定したパッケージに関する情報をFinkの検索ページで検索します。 |
Homebrewのトラブルシューティングなどに使うコマンド
コマンド | 説明 |
---|---|
$ brew doctor | Homebrewの自己診断を実施します。 |
$ brew --cache |
Homebrewのキャッシュ保存場所を表示します。
通常は~/Library/Caches/Homebrewです。 |
$ brew --cellar |
Homebrewがパッケージをインストールする「cellar」フォルダの場所を表示します。
通常は/usr/local/Cellarです。 |
$ brew --config | Hoembrewのシステム設定を表示します。 |
$ brew --env | Homebrewの環境を表示します。 |
$ brew --prefix パッケージ名 | パッケージがインストールされている場所のパスを表示します。 |
$ brew link パッケージ名 | /usr/local/binにシンボリックリンクを作成します。通常は自動で作成されるので、DIYインストールした時に使用します。 |
$ brew unlink パッケージ名 | /usr/local/binにあるシンボリックリンクを削除します。 |
$ brew prune |
/usr/local/bin にあるリンクの切れのシンボリックリンクを削除します。通常は自動で実行されます。 |
使えるコマンドについてはThe brew command - GitHubをご覧ください。
参考Link:
Homebrew ― MacPorts driving you to drink? Try Homebrew!
Installation - GitHub
KOSHIGOE学習帳 - Homebrew 使い方メモ
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