OSX 版パッケージ管理システムのMacPorts。普段殆ど使わない為か、Linuxのaptと混同してしまい訳が分からなくなるので、後で見返せるように「設定、導入」と「コマンド」の2つの記事に分けてまとめました。今回はMacPortsの導入と設定を。コマンドについては次の記事にまとめてあります。
インストールと環境変数の設定
MacPortsの導入にはXcodeが必要になるので、Macに付属しているインストールDVDか、Apple DeveloperからXcodeをインストールします。
最新版のv4は有料ですが、旧バージョンのv3なら上記ADCで無料で入手できます。
次にThe MacPorts Projectよりdmg形式で配布されているMacPortsをダウンロードし、インストーラーの指示に従ってインストールします。
MacPortsインストール時に自動でやってくれると思いますが、もしやってくれないようなら/opt/local/bin
に手動でパスを通します。
$ sudo vi /etc/paths
開いたファイルに赤字部分を追加。
/opt/local/bin /opt/local/sbin /usr/bin /bin /usr/sbin /sbin /usr/local/bin
次にmanページのパスを追加。
$ sudo vi /etc/manpaths
開いたファイルに赤字部分を追加。
/opt/local/man
/usr/share/man
/usr/local/share/man
bashrcでパスを通す場合
/etc/paths
が無い場合や、ログインしてるユーザーだけしか使わないのであれば~/.bash_profile
と~/.bashrc
を作成してパスを通します。
最初に~/.bash_profile
を作成します。
$ vi ~/.bash_profile
開いたファイルに以下を記入。
if [ -f $HOME/.bashrc ]; then source ~/.bashrc fi
次に~/.bashrc
を作成します。
$ vi ~/.bashrc
開いたファイルに以下を記入。
PATH=/opt/local/bin:/opt/local/sbin:$PATH MANPATH=/opt/local/man:$MANPATH
環境が変更されているかどうか確認するには、ターミナルで新規ウィンドウを開き、envコマンドを実行すれば確認できます。
$ env MANPATH=/opt/local/man: < 省略 > PATH=/opt/local/bin:/opt/local/sbin:/Library/Application Support/GoodSync…
赤字部分が追加されていればOKです。
アンインストール
アンインストールする場合は以下を実行します。
$ sudo port -f uninstall installed $ sudo rm -rf /opt/local \ /Applications/MacPorts \ /Applications/DarwinPorts \ /Library/Tcl/macports1.0 \ /Library/Tcl/darwinports1.0 \ /Library/LaunchDaemons/org.macports.* \ /Library/StartupItems/DarwinPortsStartup \ /Library/Receipts/MacPorts*.pkg \ /Library/Receipts/DarwinPorts*.pkg \ ~/.macports
MacPortsの設定
設定を変更しなくても使用には一切問題ありませんが、パッケージによってはインストールにかなり時間がかかるので、少しでも早くする為に設定を少し変更してます。
以下を実行して/opt/local/etc/macports/macports.conf
を開きます。
$ sudo nano /opt/local/etc/macports/macports.conf
28行目付近:MacPortsでインストールしたアプリの保存先の設定 applications_dir /Applications/MacPorts 任意の場所に変更したい場合は赤字部のパスを変える。 76行目付近:MacPortsのnice値(優先順位)の設定 buildnicevalue 10 0~20まで設定可能で、20が最低値(一番優先順位が低い)。 MacPortsが他のプロセスを邪魔するようなら数字部分を大きい値にして、 MacPortsの優先順位を下げる。 デフォルトは0。 82行目付近:ビルドする際に使われる同時 make ジョブ数の設定 buildmakejobs 4 数値を大きくすればMacPortsの処理速度は速くなるが、負担も大きくなる。 デフォルトでは0が設定されており、これは 「CPU のコア数、もしくは物理メモリの GB 数 +1 のうち、どちらか小さなほう」 が適用される設定。 私の環境だと、CPUコア=2、実メモリ4GB+1=5 となるので、デフォルト値は2。 開発等で再コンパイルを頻繁にするなら、ccacheを導入して再コンパイル時にキャッシュを使用するようにして処理を高速化する。 65行目付近:ccacheを有効にする configureccache yes ccacheをインストール $ sudo port install ccache .bash_profileに追加した環境変数を下記に変更 export PATH=/opt/local/libexec/ccache:/opt/local/bin:/opt/local/sbin:$PATH
参考Link:
- Snow LeopardなMacBookにMacPortsで開発環境入れ直し
- macports.confの設定 - 大よろこびする優しい雷鳴
- macports.conf(5) - Beginning OS X
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