プログラミングに最適なフォントとして有名な欧文フォントの Inconsolate と、和文フォントの Migu 1M の2つを合わせ、最適化した「Ricty (リクティ)」フォント。以前は作成済みのフォントが配布されていましたが、現在は生成スクリプトのみの配布となり、Rictyを使う場合は自分で作成する必要があります。
好みによりますが、欧文のみであれば、"Inconsolate"や、Mac標準装備の"Menlo"等で十分だと思います。しかし、和文も扱うのであればRictyを一度試してみるのも良いかもしれません。
有名なフォントなのでご存知の方も多いと思いますが、Rictyとは以下の特徴を兼ね備えたフォントです。
■それ以外の文字には Migu 1M が適用されます。
■美しい M+ とロバストな IPA、そして、itouhiro 氏が改良された視認性の高い日本語文字 (半濁音など) が使用できます。
■半角文字と全角文字の横幅の比が 1:2 に調整されています。
■全角スペースが可視化されます。
■全角のコンマ、ピリオド、コロン、セミコロンが半角のそれぞれに対して差別化されています。
■en ダッシュ、em ダッシュが破断線のようになります (LaTeX での入力ミス防止のため)。
開発元サイト「プログラミング用フォント Ricty」より抜粋。
下はMacのCodaにRictyフォントの12、14、18pxを適用して撮影したものです。
Rictyフォント12px
Rictyフォント14px
Rictyフォント18px
Macは元から見やすい(と思う)ので不満は特になかったのですが、Rictyに変えたら更に視認性が良くなりました。
こちらはUbuntuの端末にRictyを適用したところです。
Ubuntuのフォントには不満があり、和文にも対応しているフォントを探していたので助かりました。(サーバー機なので殆ど使いませんが…)
Rictyフォントの作成
まず、フォント作成に必要な「FontForge」をインストールします。Macの場合はMacPortsやhomebrewを使ってインストールするので、事前に導入しておいてください。
Ubuntuにインストール。
$ sudo apt-get install fontforge
Macにインストール。
# homebrewでインストール $ brew install fontforge # MacPortsでインストール $ sudo port install fontforge
このfontforgeのインストールにaptを使うかmacports/homebrewを使うかが違うだけで、後はMacもUbuntuもやる事は一緒です。
次に、必要なファイルやフォントをダウンロードします。

Ricty開発元よりRictyの生成スクリプトを。

Inconsolata 公式サイトより OpenType file (Inconsolata.otf)を。
※:Google Web Fonts にも Inconslata はありますが .ttf なので多分つかえません。

M+とIPAの合成フォント よりMigu 1Mフォントを。
※:MiguMix 1M という似た名前のフォントもあるので間違えないでください。
全てダウンロードしたらデスクトップにファイルを展開し、Inconsolata と Mig 1M フォントを Ricty フォルダの中に入れます。

Rictyフォルダに必要なフォントを入れたら下のコマンドを実行し、数分待つとRictyフォントが作成されます。
# Rictyフォルダに移動
$ cd ~/Desktop/Ricty*
# フォントの作成
$ sh ricty_generator.sh Inconsolata.otf Migu-1M-regular.ttf Migu-1M-bold.ttf

Mac、Ubuntu共に、作成したフォントをダブルクリックすればフォントがインストールされ使えるようになります。
※:もしUbuntuでフォントがインストールされない場合は、下記コマンドを実行して手動でインストールしてください。
# Rictyフォルダに移動 $ cd ~/Desktop/Ricty # フォントをインストール $ cp Ricty-{Regular,Bold}.ttf ~/.fonts/ # フォントキャッシュを削除 $ fc-cache -vf
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