Macばかりなので、たまにはubuntuを。「サーバー構築」というと、かなりハードルが高そうに聞こえますが、最近のLinuxはそうでもないんです。家庭内でファイル共有する程度なら、コマンドを使うことなくGUI操作のみで簡単に構築できます。
初心者向けLinux関連の記事を見ても、コマンドを使う前提で紹介されているものがほとんどで、初心者には敷居が高いそうな印象を受けます。
ですが実際にubuntuを使ってみて「GUI操作だけでも、そこそこの環境が構築できるのでは?」と思ったので、どこまでGUI操作で構築出来るのか試してみました。
今回は、遠隔操作でサーバーの管理をMacから行えるようにしてみます。
※ubuntu 10.04を使用し、Mac OSX 10.6.6で実施。
ubuntuでの操作
必要なアプリをインストール
上部パネルの「アプリケーション」から「Ubuntuソフトウェアセンター」(Mac App Store みたいなもの)を起動します。

起動したら右上の検索窓から必要なアプリを検索し、ダウンロードします。

今回は [gufw] をダウンロードします。後でファイアウォールの設定を変更するのに使用します。

インストールしたら、サーバーとして機能させるためにインターネット設定を変更します。
インターネット設定
サーバーとして使う場合はIPアドレスを固定にします。
他のPCから接続する際にIPアドレスを指定して接続するので、デフォルトの自動割当のままではIPアドレスが頻繁に変更されてしまい、接続する度にアドレスを入力し直さなければならないからです。
上部パネルから「システム」「設定」「ネットワーク接続」と進みます。

「編集…」をクリックし、現在接続しているネットワークの設定を編集します。現在の設定とは別のネットワーク設定を追加したい場合は、「追加」を選びます。

編集ウィンドウを開いたら、「IPv4」タブを選び、下の様に編集します。

入力するアドレスは使用しているルーターによって変わってくると思うので、詳しくは取り扱い説明書を参照してください。
以下は私の環境での内容になります。
- メソッドを「手動」にします。
- 「追加」をクリックし、アドレスが編集できる状態にします。
- アドレス欄に、サーバーに割り当てる「IPアドレス」を入力します。
- ネットマスク欄に「255.255.255.0」と入力。
- ゲートウェイとDNS サーバ欄に、ルーターのアドレス「192.168.1.1」を入力。
- ウィンドウ上部の「自動的に接続する」にチェックを入れます。
- 編集を終えたら「適用…」をクリックし、編集した内容を反映させます。
サーバーに割り当てるIPアドレスは、現在使用していないアドレスを入力します。割り当てたいアドレスが使用中かどうかを調べるには、ネットワークツールを使えば簡単に調べることができます。
使用可能なIPアドレスを調べる
上部パネルから「システム」「システム管理」「ネットワーク・ツール」と進みます。

起動したら、下の様に「Ping」タブを選び、調べたいアドレスを入力して、Pingボタンをクリックします。
送信結果が下のような場合は回線が通っているので、すでに使われているアドレスです。

下の様に送信結果に何も表示されない場合は、そのアドレスは回線が通っていない=使用していないアドレスなので、割り当てることが出来ます。

※同じLAN環境内の別のPCや、ネット接続機器に割り当てられているアドレスであっても、それらの機器が電源OFFの場合は上と同じ結果になるので注意してください。
このようにしてサーバーに割り当てられるアドレスを調べます。インターネット設定が終了したら、ブラウザ等でネットに接続できるか確認します。
リモートデスクトップ(遠隔操作)の設定
IPアドレスを固定し終えたら、リモートデスクトップの設定をします。
上部パネルから「システム」「設定」「リモートデスクトップ」と進みます。

「リモートデスクトップの設定」を開いたら、下の様の設定します。

「このマシンへの接続を毎回確認する」のチェックは外しておいた方が良いと思いますが、通知アイコンはお好みで。
ここで設定したパスワードは、後で他のPCからリモートデスクトップで接続した際に必要になるので忘れない様にします。
ファイアウォールの設定
IPアドレスを固定にし、リモートデスクトップの設定が済んでも、ファイアウォールの設定をしなければ他のPCから接続できません。Linuxでは自分でファイアウォールを解放する必要があります。
上部パネルから「システム」「システム管理」「ファイアウォールの設定」と進み、先ほどインストールした「gufw」を起動します。

起動したら下の様に「追加」をクリックします。

「追加」をクリックすると、別のウィンドウが表示されるので、「サービス」タブから、下の様に設定し、「追加」をクリック。

下の様な項目が追加され、リモートデスクトップで接続できる様になります。

サーバー側でのリモートデスクトップ設定が終了したので、実際にMacから接続してみます。
Macでの操作
リモートデスクトップで接続する
やり方が何通りかあるのですが、たぶん一番簡単なブラウザを使った方法で接続します。
Safari、Chrome、Firefox、Opera、どれでも構わないので、プラウザを起動しアドレスバーに下の様なアドレスを入力します。

このアドレスをブックマークに登録しておくか、Dockやデスクトップにショートカットを置いておけば、次回からそれらをクリックするだけで遠隔操作できる様になります。
アドレスを入力し、returnを押すと、「画面共有.app」が起動しパスワードを訊ねられるので、先ほどサーバー側で設定したリモートデスクトップのパスワードを入力します。

この際、「パスワードをキーチェーンに保存」にチェックを入れておくと、次回からパスワード入力無しで接続できます。
下の様にサーバーのデスクトップが表示されたら成功です。

遠隔操作でサーバーを管理できるようになりましたので、次はsambaを使ってファイル共有出来る様にしてみたいと思います。
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